「1964年のジャイアント馬場」が、今週も『週刊大衆』(11月11日号)にでています。柳澤健氏の連載で、タイトル通り、アメリカ遠征中の馬場正平が、本場アメリカのプロレスラーやプロレスの何をどう見ていたのかが書かれています。題字の下のシャイアンと馬場は、晩年の鶏ガラのような体ではなく、胸板厚く腕も太い勇姿になっています。
中身は、ジャイアント馬場が憧れたバディ・ロジャースを、ルー・テーズがどう見たか、ということが書かれています。
バディ・ロジャースはトップレスラーだったがレスリングはできない、パフォーマーだとルー・テーズはいうが、本来プロレスとはパフォーマンスであり、ルー・テーズの指摘は矛盾している。
連載は、そのルー・テーズの苦悩について書かれています。
ルー・テーズがドロップキック、フライング・ボディシザース、エアプレン・スピンなど「レスリングではない」技を使うのは、レスラーであり続けなければならないルー・テーズが描かれています。
そのルー・テーズが君臨したのがNWA世界ヘビー級チャンピオン。
連載では、そのNWAの仕組みについても語られています。
チャンピオンはNWAが認定、というよりもっと踏み込んで「指名」する。そして、加盟プロモーションをチャンピオンは渡り歩く。各プロモーターがどんなタイトルを作ってもいいが、世界ヘビー級チャンピオンだけは作れない。
チャンピオンは、25000ドルをNWAに供託する。チャンピオンがNWAの意向に反してベルトを移動させるとその供託金は没収となる。
これらはすでに語られていたことですが、連載で改めて書かれたことで、NWAというものを理解できます。
以前、村松友視氏が『私、プロレスの味方です』で、ハリー・レイスを「政治的なチャンピオン」と書いていましたが、それはあたっていたわけです。
とにかく毎週面白く読めます。「1964年のジャイアント馬場」です。
2013-10-31 15:56
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いわゆるレンタルチャンピオンですね。
by やまだ (2015-05-22 22:15)