『日本プロレス 激闘60年史 創刊号 2012年 4/11号』(ベースボール・マガジン社)をご紹介します。力道山、ジャイアント馬場、アントニオ猪木など、昭和プロレスの歴史を支えたレスラーの思い出深い試合が収められています。
昭和プロレスのファンとしては、率直に言って最近のプロレスはつまらないのではないでしょうか。
当時のレスラーのすごみも感じられないし、試合の組み立て方が以前とは全く違います。
もう、昭和プロレス当時の熱気に浸るには、当時の模様を収録した書籍を読むしかない、と考えてもおかしくはありません。
ということで、今回ご紹介したいのは、力道山、ジャイアント馬場、アントニオ猪木など昭和プロレスのヒーローを所蔵した激闘分冊百科です。
『データファイル 日本プロレス激闘60年史』(ベースボール・マガジン社)が話題になっているのです。
第1号が4月11日号、第2号が4月25日号、第3号は5月9日号になっており、11日に第2号が刊行される「分冊百科」です。
毎月第2・第4水曜日発売で、第1期、第2期各30巻、全960の激闘が収録されているといいます。
分冊百科というのは、全巻で一つのテーマを負うのですが、まとめてではなく、1冊ずつ順番に発売するのです。
ここでは、昭和プロレスの魅力が収録されています。
スポンサードリンク↓
たとえば、力道山とインテリジェンス・センセーショナル・ザ・デストロイヤーとの死闘。
力道山にとって最後のインターナショナル選手権です。
ジャイアント馬場の全盛期は1965年前後といわれていますが、全日本プロレス時代は、日本プロレスとはまた別の時代を作ったのではないでしょうか。
今日発売の第2号では、この一戦を境によみがえり選手寿命を延ばしたといわれる“不沈艦”スタン・ハンセンとの一戦をとりあげています。
ジャイアント馬場に比べると体力的に劣り、闘志と努力と格闘精神でのし上がったアントニオ猪木は、ジャイアント馬場には思いもつかなかった、モハメド・アリの異種格闘技戦を抜きには語れません。
もちろんそれも掲載されています。
全日本プロレスの代名詞といえば世界最強タッグ決定リーグ戦ですが、その事実上の第1回大会であるオープンタッグ選手権では、テリーファンクがアブドーラ・ザ・ブッチャー、ザ・シーク組のフォーク攻撃に耐えて栄冠を勝ち取った劇的な試合が収録されています。
あれは、テリー・ファンクとアブドーラ・ザ・ブッチャーがディスカッションして編み出したシーンであることを、のちにテリーファンクは告白していますが、そんな裏話を聞いてしらけるのは昭和プロレスファンではありません。
「なるほど、これは2人の合作だったのか」と感心しながら思い起こすのが昭和プロレス者としての見方なのです。
いずれにしても、こういう本は永久保存版です。
ファンなら絶対買うべきでしょう。
ファンとしては残念ですが、昭和プロレスの熱気はその時代だから実現できたことです。
時代は不可逆的に進化していますから、当時のような熱気が現実で蘇ることはないと思います。
もう書籍を媒介にした記憶だけの世界になってしまったわけですが、それだけに書籍は必携なのです。
昭和プロレスを手に入れましょう。そして思い出しましょう。
2012-04-11 09:42
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
[編集]
共通テーマ:スポーツ
コメント 0