秋山準が社長として、新たに全日本プロレス運営会社を7月1日付で発足。現在の13選手と社員16人も移籍の見込みといいます。現在の運営会社である全日本プロレスリングシステムズオーナー・白石伸生氏とは、登録商標の無償移行など細部の最終交渉が続いているそうですが、すでに白石伸生氏は無償譲渡を東京スポーツのインタビューで答えているので、いずれ正式発表になるのでしょう。
昭和プロレスを語るにふさわしい数々の名勝負を見せてくれた全日本プロレスはどうなるのか。
ということで、『東京スポーツ』(6月8日付)では、さっそく秋山準「社長」が新会社について構想を述べています。
まあ、金銭で立ちゆかなくなって作る新会社ですから、お金はないということで、「節約に徹する」との方針を明かしています。
「史上最悪の形での社長就任だと思います。一番底辺からのスタート。でもピンチはチャンスでもある。やると決めた以上、全日本と心中します」。
この日、自分の原点でもある横浜市内の全日プロ道場で会見を開いた秋山は、やや緊張した表情で言い切った。経営者としてやるからには徹底する。「ギャラが遅れた時点で失格。ギリギリでやっていく。節約できる部分は節約してレスラーと社員に還元したい」。経費節減のため当面の間、事務所は道場に併設。
シリーズも惰性的に地方を回らず、確実に集客できる大都市中心型にする。カード編成はもちろん、グッズ類の収支など細かい部分にも目を光らせるつもりだ。
さらには合宿所内の節約も厳命。道場で生活する新人・野村直矢らに「お前らメシは好きなだけ食いなさい。でも必要のない電気は消せ。クーラーは外の気温が33度を超えるまで便っちゃダメ。寝る時は扇風機を回しなさい」と厳しい指示を出した。
それもこれも団体を立て直すためだ。理想の社長像を創設者の故ジャイアント馬場さんとした秋山は「今だから分かるけど、あれだけの数の選手やスタッフ、その家族を潤わせたというのはすごい。社員とその家族全員で年末にハワイへ社員旅行に行けるまで会社を戻したい」と会社全体の象栄を目指すという。
「選手のパフォーマンスならどこにも負けていない。もう一度(同年創設の)新日本プロレスと並び称されるまでに全日本プロレスを引き上げたい。もう前を向くしかない」と決意を新たにした秋山。鬼に徹して、王道プロレスの再建へ心血を注ぐ。(平塚雅人)
天龍源一郎にしろ、グレート小鹿にしろ、そしてこの秋山準にしろ、全日本プロレス時代に金銭的な不満を持った人が独立すると、必ず「馬場さんは経営者として正しかった」という話になるのですが、それって、在籍中にわからなかったのでしょうかね。
自分が経営すればもっとうまくいくんじゃないか、と漠然と思っていても現実は厳しいというところかもしれません。
かつて、SWSの選手引き抜きが裁判になり、該当選手のギャラが公になりましたが、新日本の選手よりも全日本の同格の選手の方が好待遇だったそうですからね。
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ジャイアント馬場はケチではなくシビアだった!
マスコミや、ネット掲示板のプロレス板では、ジャイアント馬場=ケチという前提でいろいろ書いてますが、経営者ならお金にシビアなのは当然です。
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それにしても、寮住まいの新人に、エアコンの使用を制限するほど節約というのは、かなり厳しいのですね。
「惰性的に地方を回らず、確実に集客できる大都市中心型」といいますが、巡業がレスラーとしての技量を上げるという面もありますので、都市会場の単発ですと、完成されたレスラーならともかく、若手が育つのかどうか心配な面はあります。
たとえば道場で、一応20人ぐらい客を入れて、若手に定期的に試合をさせるというようなことを行ってもいいのではないでしょうか。
それと、会社名も気になりますね。
道場に事務所を置くのなら、横浜市に登記することになるので、「全日本プロレス株式会社」で登記しても大丈夫だと思うのですが、白石伸生氏とはそうした面での交渉も行っているのでしょうか。
いずれにしても、いい形で再スタートしていただきたいものです。
2014-06-14 05:59
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